令和元年度 第1回バラの達人養成講座が開催されました。    

1 日 時: 令和元年7月21日(日)10:00-12:00
2 場 所: 兵庫県立播磨中央公園サービスセンター及び四季のばら園(現地)
3 講 師: 前野 義博 氏(ひょうごローズクラブ副理事長)
4 内 容:
【お薦め本の紹介】
  ★「バラ図鑑475品種」 著者:入谷伸一郎 (京成バラ園芸グロアーマネージャー)
               発行 :ブティック社
     バラ園のプロがセレクトした、無農薬でも育てやすい丈夫なバラを紹介。バラの無農薬栽
     培は世界的な潮流で、ヨーロッパでは薬剤に頼らない品種改良を進めている。
     この本は無農薬栽培を可能にする品種として、次のような名をあげている。
      'ノック・アウト'・・・2018年バラ殿堂入り品種。
                 耐暑性、耐寒性、害虫にも強い品種で、四季咲き性も強い。
      'レッドレオナルド・ダ・ビンチ'
      'アントニオ・ガウディ(ピンク)'・・・ウドンコ病にほぼ罹病しない。


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<今年度の達人講座スタート>


【ベイサルシュートの処理について】   
   <四季咲き性ブッシュ種>  発生したシュートは 将来主幹となる枝だが、樹勢が強いの
                 で、花をたくさん咲かせないためピンチをする。
                 その後伸びてきた枝を1、2本に仕立て、2回目のピンチをす
                 る。
   <四季咲き性つるバラ>   枝が1mくらい伸びて蕾みが見える頃にピンチをする。
                 軟らかい枝はそのままにし、 枝が堅いバラは支柱を立てる。
                 垂直に伸ばすためにはなるべくまっすぐに保つこと。
                 冬の誘引時までそのまま伸ばす。

   <一季咲き性つるバラ、オールドローズ、イングリッシュローズシュラブ樹形の品種> 
                 基本的にピンチをしない。
           
      ※ シュートの伸長期はタップリ水を与える。
        ベイサルシュートのほうき状花枝は、花を切り取って新たなシュートを出させる。


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<スタンダード仕立てのシュート剪定>


【花がら切り】
   <四季咲きバラ>   次の花を咲かせるため、開花中に切って次の芽を早く動かす。
              花の直下で切ると早く芽がでる。花枝の下方で切ると発芽が遅れる。
              5月下旬に一番花が終わりかけたら、花枝のおよそ1/2の位置にある
              大きな葉の上で切る。(5枚葉にこだわらない)
              6月下旬の二番花も基本は一番花と同様に花枝のおよそ1/2の位置に
              ある大きな葉の上で切る。
              7月下旬の三番花は夏季剪定の時期が迫っているので、花だけ摘む。

   <樹勢の弱い株>   葉で必要な栄養が作られるので、葉が増えると元気になるから、なる
              べく葉を大事に残すこと。 
              肥料えは与えない。

   <つるバラ>     実を楽しむ以外はなるべく早く切ること。
              四季咲きつるバラ・・・花枝を10cm程残して切る。
              一季咲きつるバラ・・・花枝の半分のところで切る。


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<シュートに咲く花の剪定>


【日常の管理と手入れ】
   <水やり>      午前中に株元に与える。葉にはかけない。
              (朝露などは黒点病の発生を助長する。)
              落下した病葉を取り除くこと。
              夏場のホースでの水やりの際、ホース内の水の温度が上がっている
              ことに注意するよう促す解説書があるが、与える水量が多いので気
              にしなくても良い。
              鉢植えバラ・・・鉢土が乾いたらタップリ与える。
                              (バケツ1杯ほど)
                      毎日少しずつ与えるのはかえって根腐れなどの原因
                      になるので、避ける。
                      水不足で葉は黄色になる。
              庭植えバラ・・・植え付け直後は乾燥しないような管理をする。 
                      根付いた後は水やりは不要。
                      ベイサルシュート伸長期は水が必要

   <肥料>       肥料をやると必ず根が傷む。有機質肥料で発酵したものが良い。
              ただし鉢植えバラは、水やりと一緒に肥料が流れるので追肥が必要。
              その場合、有機だけではだめ。夏場は化成肥料で十分であるが与える
              量に注意が必要。
              追肥の量は少なめで、回数を増やす。
              液肥は薄めで。(2000倍で週1、2回)
              生肥料は発酵時にガスや熱が出て芽をダメにする。
              肥料の種類を変えていく。


HP用剪定後の土づくり.jpg
<剪定後の土づくり>

  

 次回(第2回)は、9月1日(日)午前10時ー12時 です。
 暑い中ですので、受講者の皆さまは暑さ対策をお願いいたします。