オープンガーデン豆知識

オープンガーデンの始まりは?

 イギリスで1927年設立のナショナル・ガーデン・スキーム(以下 NGS)という慈善団体が、個人庭園などを一般に公開し、それに関わる収益を看護・医療など公益団体に寄付するという活動をはじめたのが始まりと言われています。
 この一般公開される庭に関する情報(公開日・連絡先・入場料など)を一冊の本にまとめたのが、「GARDENS OF ENGLAND AND WALES 」で、通称は、表紙の色にちなんでつけられたイエローブックです。
年に一度発行されるこのイエローブックに載るにはNGSの厳しい審査があり、更に自分の庭がチャリティーに役立つということから、イエローブックに掲載されることは庭主の誇りとなっています。


日本のオープンガーデンのこと・・・

 70年以上の歴史を持つイギリスに比べますと、日本の活動は最も古いものでも10数年の歴史で、まだ始まったばかりと言えます。
 今までの日本の庭は塀や生け垣に囲まれたものであり、個人住宅では、庭は家人が楽しむもので、「人に見せる」という考えはあまりありませんでした。それが「ガーデニング」という海外の文化により、考え方も変わってきています。一時のブームではなく、花や緑を育てる喜び・見る喜び・魅せる(楽しんでもらう)喜びというのが定着しつつあります。
 しかし、日本におけるオープンガーデンは、まちの景観形成によるまちづくりや観光振興を目ざしている事例が多く、イギリスの物真似でない「日本型のオープンガーデン」が生まれつつあります。