2019年度「ランチ&講演会」が開催されました。

開催日: 2月19日(水)
会 場: レストラン レニージョエル RENNIE JOEL
講 師: 白砂 伸夫 氏 (神戸国際大学教授)
参加者: 63名
内 容: 

今回の会場は、重厚な石造りの建物が並ぶ旧居留地にあるレストラン、「レニージョエル」。景観形成重要建築として神戸市の指定を受けてる海岸ビル(旧三井物産神戸支店)にあります。

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<レストラン レニージョエルがある海岸ビル>


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<レストラン レニージョエルの入口>


講師としてお迎えした白砂伸夫さんは、ひょうごローズクラブ理事で、講演をお願いしたのは2度目です。
建築、ランドスケープデザイン、ガーデンデザインと幅広い分野で世界的に活躍。特に、ローズガーデンでは世界から認められたランドスケープアーキテクトです。

今回の講演「バラの新しい潮流」には、白砂さんの強いメッセージが込められていて、穏やかで流暢な語り口ながら、熱い思いが秘められ、私たち聴く者にズンと響く内容でした。これからのバラ、そして大きく生活環境としての地球のこれからを考える重要で壮大なテーマで、参加者の方々の視線が一点に集中していて、皆さんの真剣度が伝わってきました。

ヨーロッパは今環境問題と真摯に向き合い、農薬投与に対して厳しい姿勢で臨んでいます。バラ栽培に関しても同様で、白砂さんが審査員をされているバガテル新品種国際コンクール(フランス)の審査は、完全無農薬で行われていてびっくりさせられます。従来の審査基準とは全く異なっているので、美しいが病気に弱い大輪系のバラは全く影を潜め、安全性と手入れが簡単なものが賞を獲得します。一輪の美しさではなく、房咲きで全体のバランスに力点が置かれ、また、離弁性(セルフクリーニング性)、耐病性、樹勢の強さなどの剛健さを持っているもの、つまり公共空間への展開するのに、安全で省力化できるバラが選ばれます。
環境問題に対するヨーロッパのスタンスを学び、日本でも舵を切る時が来ているようです。

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<講演風景>


その他、白砂さんの指導の下、無農薬栽培を実践されている「六甲アイランドCITYローズガーデン」や「2017都市緑化よこはまフェア」、バラで商店街再生を果たした「伊那市バラ咲く街角」、千年以上前から日本各地でひっそりと息づく正に無農薬バラの原点で、白砂さんが精力的に探されている「ミステリーローズ」のお話など盛りだくさんで、あっという間の1時間でした。

講演の後、バラ談義をしながらランチを味わいました。