平成30年度「バラの達人養成講座」第3回が開催されました。

1 日 時: 平成30年10月14日(日)10:00―12:00
2 場 所: 兵庫県立播磨中央公園サービスセンター及び四季のばら園(現地)
3 講 師: 前野 義博 氏(ひょうごローズクラブ副理事長・(有)確実園本園)

<講義内容>
樹形別のバラの管理方法について学びました。
 A   木立性
 B   半つる性(シュラブローズ)及びつる性(つるバラ)
 A+B  AとBの混合型品種
 
Aは剪定を、Bは、枝を伸ばしていくことを中心に管理する。
     
A+B混合型品種の管理について
 基本はBの性質と考える。(つる性の遺伝子のほうが優勢なため。)
 その上で、Aよりなのか、Bよりなのか判断すること。

【Aより品種】
 ■特徴   ・返り咲きが非常に多い。(秋まで開花する品種)
       ・ 開花枝(ステム)が極端に長くならない。
       ・株元からのシュートにも蕾みを持つが 元気が無ければつる枝は出ない。
 ■代表品種 'フェリシア'→ 返り咲きが多く、樹高は低め。
 ■樹形の整え方 
        剪定管理を中心にするが、B性質が潜在的にあるので、四季咲きのように高さを
        揃えるのではなく、本来持っている樹形を生かして、樹形をそのままコンパクトに
        するようなイメージで剪定する。
        多くの枝が垂れ下がって弓状になったりすることを活かす。

【Bより品種】
 ■特徴   ・ 株元からのシュートには花が咲かない。
       ・ 開花から次の開花まで期間が長い。
       ・ 全体に伸びる傾向にある。
 ■代表品種  'コーネリア' → 返り咲き多め。5m近く伸びる。
 ■樹形の整え方  
         壁面等への誘引を考える。
        ハサミは出来るだけ控え、大切に保護する。
        古い枝は剪定し、新しい枝は枝先のみを剪定する。
        高低差をつけて剪定し、水平気味に誘引する。
     剪定をすればシュートが出る性質は変えられないので、コンパクトに管理するために
     あえて鉢栽培をすることもある。


HP用 講座の様子.jpg
講習風景


<バラ園での実習>
前回の剪定によって花がどうなったか確認し、秋の管理について実演を受けました。
【秋の管理の注意点】
・ 朝晩涼しくなってきたので、水やりは午前中に済ませること。
・ 黒点病が蔓延しやすい。6時間濡れた状態にあると病気がうつるので、雨に当てない
 ように気を付ける。
・ 決して肥料穴を掘らない。その穴だけ濃い濃度の肥料となって、伸びてきた根が傷む。
 そうならないため、ばらの根がどこにあってもいいようにどこかで肥料が効くように。
・ 猛威をふるっているのが、コガネムシの幼虫の被害。土がぽこぽこしていたら要注意。 
  鉢植えで特に注意すること。

HP用 剪定一ヶ月後の様子を確認.jpg
剪定1か月後の様子を確認

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秋の管理方法の説明

HP用 園内の品種の説明、枝変わり品種など.jpg
園内にある品種の説明


次回第4回は11月25日(日)10:00-12:00です。